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映画レビュー:ムカデ人間

さて第2回映画レビューです。

今回は名作(迷作)「ムカデ人間」についてお話しましょう。
これも私にとっては大変思い出深いといいますか…
友達数人で集まって絶句しながら見た記憶があります。
最近、こちらもU-NEXTにて「New:見放題」とのことで追加されていましたので拝見しました。

■簡単なあらすじ
アメリカ人のリンジーとジェニーは、ヨーロッパを旅行中、レンタカーのアクシデントで森の奥深い道で立ち往生してしまいます。歩き疲れ、雨の中絶望していたところに一軒家を発見。これ幸いとドアを叩くと住人ヨーゼフ・ハイター博士が出て招き入れてくれました。その後出された水を飲むと眠気に襲われ、起きた2人はベッドに縛り付けられており…

良くも悪くも有名な作品です。狂気とサイコパス、友情と追い詰められた人間の覚悟、もしくは人間のたくましさなど…私的には様々なドラマが詰められた映画だなあと思っています。
あくなき探究心は文明を発展させる場合と、人間を壊してしまう場合がある…そんな映画ですね。

この映画で面白いところは、日本人の俳優が日本人として参加しているところです。
この映画、言語が英語、日本語、ドイツ語と飛び交っています。
更に日本語はコテコテの関西弁。「なんやねん!」等がばんばんでてきます。笑
それもわざとか?ってくらいハイター博士のセリフの裏で叫んでいるものですから、手術の話をするというシリアスなシーンにも関わらず何となくふっと笑ってしまうような、異様な感覚に陥ります。
俳優さんは北村昭博さん。調べたところ映画内の関西弁は亀田兄弟の父親からトレースしており、なるほど迫力があったわけだと。
さらに台本にはセリフがほとんど書いていなかったのでほぼ即興だったそうです。「たしかにそんな感じすぎる」って思いました。ここは是非見てほしいです。笑

ストーリーとしては終始げんなりです。救いも無ければ復習もない。
最悪ですがせめてハイター博士だけでもハッピーになってほしかったのですがそうもいかず。
最初は実験の成功を泣くほど喜んでいましたが中々いうことを聞かないムカデ人間にイライラ。警察もきてイライラ。
もう、ネガティブの塊のような内容です。笑

そんな映画でしたが私としては途中にも書いたように、キャラの心情を考えると何とも言えない気持ちになる、そこそこ好きな映画です。
見ていて気持ちのいいものでは無いですが、ただのスプラッタ映画ではないという位置付けですね。
そこまで苦手でない人にはお勧めしたい作品です。

 

こちらも調べていてわかったのですが、ハイター博士を演じたディーター・ライザーさんが2020年に亡くなられていたと知りました。彼の演技はムカデ人間シリーズでしか拝見したことがありませんが、とても迫真の演技をされる方でした。彼のハイター博士は今後も語り継がれるサイコパスキャラの代表格ではないでしょうか。今更ではありますが、謹んでお悔やみ申し上げます。